ペットが原因の傷や汚れが火災保険の対象になるケースを解説
ペットを飼っていると知らない間に傷や汚れが付いていて、退去時に原状回復費用として高額な請求をされるというケースは珍しくありません。
しかし、賃貸契約のときには火災保険に加入することが一般的で、ペットが付けてしまった傷や汚れは火災保険の補償の適用内になる可能性もあったりします。
とはいえ、そもそも火災保険がどのような保険なのか知らなかったり、対象になるかどうかの基準がわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ペットが原因の傷や汚れが火災保険の対象になるのか、補償されないときの対処法などについて詳しく解説します。
ペットが原因の傷や汚れは火災保険の対象になる?
ここでは、そもそも火災保険がどのような内容の保険なのか、そしてペットが原因の傷や汚れが火災保険の対象となるケースについて詳しく解説します。
1 そもそも火災保険とはどういう保険?
火災保険は、その名の通り火災が発生したときの被害を受けてしまった住宅で使用している家具や日用品、家財などの損害を補償するための保険です。
火災保険は賃貸契約をするときに加入が求められることが一般的ですが、火災だけの損害を補償してくれる内容ではなく、総合補償型(総合保険)の役割を果たしてくれる火災保険に加入することが一般的になっています。
つまり、火災保険は火災だけに対応する保険ではなく、落雷や雪災、盗難、家具の破損などの損害にも対応していることが多いのです。
とはいえ、火災保険の内容によっては火災や自然災害のみが補償内容となっている場合もあるため、保険の内容をしっかりと確認しておくことが大切になります。
例えば、損保ジャパンが提供している「個人用火災総合保険『THE すまいの保険』」という火災保険では、「破損・汚損などの補償」という項目の中に「不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)」という項目が含まれており、うっかり起こしてしまった事故でも火災保険の対象内になることが記載されています。また、特約を付けることで基本補償に含まれていない項目を追加することも可能です。(参考:損保ジャパン「個人用火災総合保険『THE すまいの保険』補償内容)
このように、火災保険で家具の破損や汚損を補償してもらいたい場合は、特約が付けられる保険を選ぶといいでしょう。
2 ペットが原因の傷や汚れは火災保険の対象になるのか?
結論から申し上げますと、ペットが原因の傷や汚れは基本的に火災保険の対象とはなりません。
というのも、火災保険で補償の対象となるのは不測かつ突発的な事故ということが条件となっている場合が多いからです。ペットを飼っていて家具・家財にひっかき傷を付けてしまったり、おしっこで汚してしまうことは不測とは言えないからです。
このような理由から、基本的にペットが原因の場合は火災保険の補償対象外となるケースが多くなってしまいます。
3 ペットが原因の傷や汚れが火災保険の対象になるケースは?
ペットが原因の傷や汚れは火災保険の対象にならないケースが多いですが、実は対象となるケースも存在します。
というのも、ペットを飼っていても予測できない事故が発生することもあるからです。
例えば、ペットが家でお留守番しているときにコンロのスイッチを付けてしまい火事になってしまったという事故や、勝手に蛇口を回して床が水浸しになってしまったなど、飼い主でも予測できない事故に関しては火災保険の対象になるケースがあるようです。
とはいえ、先ほどもお伝えした通り火災保険は特約によって内容が大きく異なるため、自分が加入している火災保険によっては不測の事故でも対象外となってしまうこともあります。
そのため、ペットが原因の傷や汚れなどが発生した場合は、まず保険会社に連絡して補償の対象となるかどうかを確認しましょう。
火災保険が適用されない傷や汚れには費用がかかる
火災保険が適用されないペットが原因の傷や汚れは、賃貸退去時に原状回復費用として敷金から、もしくは追加請求で費用が発生してしまう、または実費で修理・交換をするという対処が必要になります。
どちらの場合でも費用が発生してしまうため、できるだけ安く修理してくれる業者に依頼することがおすすめです。
弊社ケーズでは、ペットによるおしっこ染みや爪とぎによるドアや枠の傷、壁紙クロスの破れから穴あきまで、さまざまな原状回復工事をさせていただいております。
まとめ
本記事では、ペットが原因の傷や汚れが火災保険の対象になるのか、補償されないときの対処法などについて詳しく解説しました。
賃貸契約を結ぶときに火災保険へ加入することは一般的ですが、必ずしも特約が付いているとは限りませんので、ペットが原因の傷や汚れについても補償の対象となる可能性があるかどうかを事前に確認することが大切です。
また、火災保険の補償の対象となるかどうかは自分で判断するのではなく、保険会社の人に判断してもらいましょう。
ぜひ本記事を参考にしてペットが原因の傷や汚れに正しく対処してみてください。